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お菓子作りの主な材料に関する説明 – コリスのお菓子作りブログ

公開2017/8/27

お菓子作りの主な材料に関する説明

おうちでお菓子を作る時に知っておくと便利な材料の基本説明です。材料の特性や特徴を知ることで、一つ一つの作業を理解しながら作れるのでおうちでのお菓子作りがグッと身近なものになります。

砂糖

砂糖には保湿性がありケーキがしっとりやわらかくなる。泡立て空気を含ませた物の形を保つ役割をする。(例:メレンゲを作る時に砂糖を入れていくことでしっかりとした形のメレンゲができる。スポンジケーキを作る時に卵に砂糖を溶かしてから泡立てていくことでキメの細かいふんわりとしたリボン状の生地が出来上がる。)

グラニュー糖 原料糖を精製したもので、白くサラサラした結晶。洋菓子作りの多くで使われる砂糖。クセのない甘味がある
グラニュー糖(微粒) グラニュー糖よりも結晶が細かい。(直径約0.4ミリ)
上白糖  原料糖を精製したもので、グラニュー糖よりも粒子は大きく、白くしっとりした結晶。
三温糖 糖蜜を3度煮詰めて作ったもの。茶褐色の色としっかりとした甘味がある。
きび砂糖  サトウキビの風味とミネラルを活かした砂糖。甘味と独特のコクがある。
黒糖  サトウキビの煮汁をそのまま煮詰めたもの。純粋な黒糖。独特の甘みや香りがあり、ミネラルが豊富に含まれている。
加工黒糖 ショ糖などを混ぜて作った黒糖。黒糖よりも粉状になっていて使いやすさがある。
粉糖  グラニュー糖をさらに細かく粉状にしたもの。ケーキのデコレーションにも使われる
プードルデコール  見た目は粉糖とほぼ同じだが、溶けにくい性質があるのでデコレーションに向いている。
和三盆糖 香川や徳島が特産。淡黄色をして粒子が細かく、上品な甘みと口どけ、コクがある。
メープルシュガー  カエデの樹の樹液を煮詰めて作ったメープルシロップをさらに煮詰めて結晶化させたもの。「森の砂糖」とも言われ独特の甘味と香り、コクなどがある。ミネラルが豊富に含まれている。
カソナード フランス産のブラウンシュガー。精製されていないのでサトウキビの風味が豊かで甘味とコクがある。

起泡性、保型性がある。

全卵とも言う。保型性がありエアレーションできる。プリンやジェノワーズなど様々なお菓子作りに使われる。
卵黄 卵の黄身の部分。卵黄には約30パーセントの油分があり泡立ちにくい。栄養豊富。卵黄に含まれるレシチン(リン脂質)の作用で乳化性の特徴もある。熱凝固性を持っていて、卵黄は約65~70℃で凝固する。クレームパティシエールやバターケーキなど様々なお菓子作りに使われる。
卵白 卵の白身の部分。白身の約9割は水分で1割がタンパク質(他にも微量成分が含まれる)。泡立ちがよく卵白を泡立てて作るメレンゲでよく使われる。卵白の温度が高いと安定性が悪く分離しやすくなるため冷蔵庫から出したての冷たいものを使うことが多い。熱凝固性を持っていて、62~65℃で流動性を失い80℃以上で固く凝固する。

小麦粉

保型性がある。グルテンの量により、強力粉、中力粉、薄力粉に分かれる。

小麦粉 小麦から精製した粉。薄力粉、中力粉、強力粉などの総称。
薄力粉 タンパク質の割合が8.5パーセント以下のもの。粒子は細かい。グルテンの量が少なく、グルテンの性質も弱い。水分などを混ぜた時に粘り気が少なく、焼いてからも軽い食感になるのでさまざまなお菓子作りに使われる。
強力粉 タンパク質の割合が12パーセント以上のもの。薄力粉よりも粒子が粗く、グルテンの量が多く、グルテンの性質も強い。フイユタージュやクッキーなどによく使われる。グルテンが多く含まれ強いためクッキーなどの形を保ちやすい特徴がある。タルト生地を伸ばすときやフイユタージュを織り込む時の打ち粉にも使われる。練りすぎたり打ち粉として使いすぎるとお菓子が固くなってしまいやすい。
 全粒粉 小麦粉の胚芽や 表皮を含めて小麦粉の粒を丸ごと製粉した粉。全粒粉を入れて焼くことで独特の香ばしさがでる。栄養豊富。
米粉 うるち米を製粉したもの。グルテンが含まれない。お菓子作りではロールケーキやクッキーなどに使われる。

油脂

ショートニング性とクリーミング性がある。ショートニング性は小麦粉のグルテンの形成を阻止するのでサクサクとした口当たりに仕上がる(例:クッキーなど)。クリーミング性は糖類と油脂を撹拌した時に小さな気泡を抱き込むことができる。きめ細かくふんわりと膨らむ(例:バターケーキなど)。

無塩バター 生乳の脂肪分を集められて作られたもの。乳の風味が豊かでさまざまなお菓子作りに使われる。
有塩バター  バターを製造される過程で塩分を加えたもの。1.0~1.5パーセントの食塩が添加されている。風味豊かで保存性が高い。
発酵バター  バターを製造される過程のクリームを発酵させてつくられたもの。焼き菓子に混ぜ込み焼き上げると独特の風味豊かなものになる。
ショートニング  植物油などに水素添加を行って固形したもの。空気を含みやすく軽い仕上がりになる。
 ラード 豚の脂の精製して作られたもの。
 サラダ油  植物の種子から精製された常温で液状の油。シフォンケーキやシュー生地などに使われることがある。
 オリーブオイル オリーブの実から精製された常温で液状の油。オリーブの独特の香りがある。

牛乳・生クリーム

牛乳 牛から絞った生乳を加熱殺菌したもの(120℃~135℃で1秒~3秒殺菌する)。無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上。クレームパティシエールやプリン、ババロアなど様々なお菓子で使われる。
低温殺菌牛乳 生乳を約65℃で30分殺菌したもの。タンパク質が熱変性していないので生乳の甘味や風味が豊か。
生クリーム 生乳、牛乳を分離して乳脂肪のみを取り出したものを原料とする。乳脂肪18パーセント以上のもの。お菓子作りでは乳脂肪35%~47%の生クリームが使われることが多い。クレームシャンティやガナッシュ、ババロアなど様々なお菓子作りで使われる。
生クリーム35% 純生クリームの乳脂肪35%のもの。主にババロアやムースなどを作る時に最後に合わせるクレームフェッテに使われることが多い。クレームシャンティにすると軽やかでさっぱりとしたものになる。
生クリーム42% 純生クリームの乳脂肪42%のもの。コクと軽やかさのバランスが良くケーキ屋ではクレームシャンティに42%前後の生クリームが使われることが多い。
生クリーム47% 純生クリームの乳脂肪47%のもの。しっかりとしたコクがあり濃厚なクリーム。主にクレームパティシエールに合わせるクレームフェッテに使われることが多い。クリームを泡立ててから固まるのが早く分離しやすいので扱いには気を付ける。
植物性ホイップクリーム 植物性のホイップクリーム。主に植物性の油を用いて作られたもの。安価であり種類も様々ある。大豆から作られたものもある。
サワークリーム 生クリームを乳酸発酵させたもの。乳の風味と爽やかな酸味がある。

香料

パニラ バニラの鞘、バニラの鞘の中に無数に細かくある種子に香りがある。バニラの香りの主成分はバニリンという。クレームパティシエールやババロアなど様々なお菓子作りで使われる。グラニュー糖とバニラを混ぜ香りをうつしたものがバニラシュガー。
バニラエッセンス バニラの香りの主成分をアルコールに溶かしたもの。バニラオイルよりも熱で香りが飛びやすいため冷菓にむいている。
バニラオイル バニラの香りの主成分を油に溶かしたもの。バニラエッセンスよりも香りが飛びにくく焼き菓子作りにむいている。

凝固剤

粉ゼラチン  牛の骨や豚の皮などから抽出、精製したゲル化剤。粉状で乾燥しているので使用する時はゼラチン量の4~5倍程度の冷水でふやかしてから使用する。60℃前後で良く溶けるが沸騰させてしまうと性質が変わり固まりにくくなってしまう。ふやかさずにそのまま溶かせるタイプのものもある。しっかりと凝固させるには10℃以下にする必要があるのでゼリーやババロアなどを仕込んでからは冷蔵庫で数時間冷やす必要がある。生のパイナップルやメロンはゼラチンを固まりにくくする特性があるので注意する。
板ゼラチン  基本的には粉ゼラチンと同じ性質。冷水や氷水などに浸けてふやかしてから使用する。温水や常温の水でふやかすと水にゼラチンの成分が溶けてしまい分量が変わってしまうので注意する。
カラギーナン(アガー)  ツノマタなどの紅藻類から抽出、精製したゲル化剤。高温で溶けるのでグラニュー糖とアガーをしっかり混ぜ合わせたものを沸騰直前の高温の液体に入れ撹拌してしっかり溶かす。常温でしっかりと固まり離水しにくい。無味無臭に近いので素材の香りを活かしたゼリーなどを作る時に良い。独特のプルンとした食感がある。(ゼラチンと寒天の間のような特性と食感がある)
寒天  天草などの海藻類から抽出、精製した凝固剤。高温で溶けるので、寒天を液体に入れ火にかけて、沸騰させてからさらに火にかけしっかりと溶かしきること。約40℃で固まるので常温でも固まる。水羊羹など和菓子に用いられることが多い。生のメロンなどゼラチンでは固まりにくい材料の時はゼラチンの代用として寒天を用いることがある。

洋酒

ブランデー 主に白ブドウ酒を蒸留してオーク樽などで熟成させたもの。蒸留したてはアルコール70パーセントほどあるが、熟成させることによりアルコールが40パーセントほどでこはく色が深くなって独特の深い味わいになる。熟成具合によってランク分けされる(VSOP、XOなど)
ラム酒 サトウキビの甘蔗汁や糖蜜などの副産物を原料として発酵、蒸留して樽で熟成させたもの。熟成具合によってホワイトラム、ゴールドラム、ダークラムと分かれる。お菓子作りでは香り高く風味豊かなダークラムが使われることが多い。
キルシュ  サクランボを原料として発酵、蒸留したもの。樽で熟成せずホウロウやガラスで2~3年熟成させるので透明なお酒。
コアントロー  オレンジ風味のリキュール。
カルバドス  リンゴを原料として発酵、蒸留してオーク樽で熟成させたもの。

ショコラ(チョコレート)

 スイートチョコレート(ブラックチョコレート)  粉乳を含まないチョコレート。主にカカオ分が40~60%のもの。カカオ分のパーセントによって甘味、味わいが大きく変わる。そしてカカオの産地、製法によってチョコレートの香りや酸味も大きく変わる。
ミルクチョコレート  ミルク(乳製品)が含まれるチョコレート。甘味やミルク感がしっかりある。
ホワイトチョコレート ココアバターに砂糖、ミルク(乳製品)を混ぜ合わせたチョコレート。
 ココアパウダー  カカオ豆からココアバターを絞った後のものを細かく粉末状にしたもの。砂糖などが混ざっていない純粋なものをピュアココア、純ココアという。砂糖や乳製品が混ざったものを調整ココアという。お菓子作りでは主に純ココアが使われる。
ココアバター カカオ豆に含まれる油分。

お茶

抹茶 茶葉の新芽を蒸して揉まずに乾燥して茎や葉脈を取り除いたもの(てん茶)を石臼などでひいて粉状にしたもの。産地や製法で苦みや香り、味わいが大きく異なる。
紅茶  茶葉を十分に発酵させ乾燥させたもの。紅茶の種類は様々あるがお菓子作りではアールグレイが使われることが多い(アールグレイとは紅茶の茶葉にベルガモットの精油で香りづけしたもの)。
ほうじ茶  番茶や煎茶を強火で焙じたもの。独特の香ばしさや香りがある。

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