海水から塩を作る方法 昔ながらの製法でにがりを含んだ塩を作る☆塩作りとは
今回は海水から塩を作る方法、塩作りの歴史などについてご紹介します。
レシピをYouTubeの動画こりすクッキングチャンネルにアップしています。ぜひ動画も参考にして下さい。
紹介動画
投稿名の材料
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海水
- お好み量
※海水の約3%の塩が出来ます
投稿名の作り方
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塩について・海水から作る簡単塩の作り方
塩とは?
◎塩とは?
塩の主成分は塩化ナトリウムで無色の正六面体の結晶です。
◎世界の主な塩作り・日本の古来から現在の塩作りについて
世界的には岩塩や天日製塩で産出されています。日本では岩塩の資源が無いので古来から独特の塩田法で海水の濃縮して窯で煮詰めて作られていました。現在では主にイオン交換膜製塩法という方法で塩作りが行われています。
塩の製法について
◎岩塩
岩塩は昔海だった土地が地殻変動で地中に埋まり、海水の塩分が結晶化して地層になったものです。製法としてはそのまま取り出す「乾式採掘法」と一度水に溶かしてから煮詰める「溶解採掘法」があります
◎海塩(天日塩)
塩田に海水を引き込んで、太陽と風で海水を濃縮していく製法です。
◎イオン交換膜製塩法
海水の塩分を電気エネルギーにより濃縮したものを蒸発窯で水分を蒸発させて作る製法です。様々な不純物などを取り除くことが出来て精製度の高い塩が出来ます。
◎湖塩
湖でとれる塩。ボリビアのウユニ塩湖など。
なぜ塩田で海水を濃縮するのか?
◎なぜ塩田で海水を濃縮するのか
海水には約3%の塩分しか含まれておらずそのほとんどが水です。海水を火にかけて蒸発させるには多くのエネルギーが必要です。なるべく効率良く塩を作れるように太陽や風を利用して海水を濃縮していき、ある程度濃縮したものを火にかけて塩を作り出す方法が行われてきました。
にがりについて
◎にがりについて
にがりの主成分は塩化マグネシウムです。海水を濃縮して晶出した後に残る液体です。独特の苦みを持つことから苦汁と書きます。主に豆腐の凝固剤として利用されます。昔ながらの塩田法での塩づくりではにがりが多くできましたが、イオン交換膜製塩法に転換してきてからは減少しました。
海水を使った塩の作り方
・材料
塩 約1000ml 塩のできあがり量 約30g
1、海水をコーヒーフィルターで濾します。
2、①を手鍋に入れ火にかけて半分程度まで煮詰めます。
3、②をコーヒーフィルターで濾します。
4、③を煮詰めていきます。かなり煮詰まってきて塩の結晶のようなものが見えてきたら特に弱火にして加熱していきます。
5、④で塩の結晶がしっかりと見えてきたらゴムベラで混ぜながら塩がサラッとするまで水分を飛ばします。(特に弱火)
6、⑤を器に入れて常温で冷まし、冷めたら保存瓶などに入れます。ポイント
・塩の結晶が見えるくらいまで煮詰まってきたら塩が飛びやすいので特に弱火にして下さい。
・さらに丁寧に精製する場合は海水が10分の1になった段階でコーヒーフィルターで濾します。
・にがりを取り除く場合は海水を煮詰めていく段階で塩の結晶が見えながらも水分を含んで流動性がある段階でコーヒーフィルターで濾します。コーヒーフィルターに残ったものが塩で、ろ過された液体(かなり少量です)がにがりです。保存瓶などに入れればインテリアとしても可愛いです。
まとめ
今回は海水を使って作る手作り塩を作り方・塩の歴史や製法についてご紹介しました。普段毎日使っている塩も色々掘り下げていくといろんな歴史や製法の移り変わりがあることが分かりました。お菓子作りにも塩を使うことがありますが、手作りの塩で作ってみるのもまた面白いと思います。
今回はにがりを取り出さずに塩を作りましたが、感想としては特に苦みも感じずに優しい甘みと塩味の感じるまろやかな塩になりました。思い出の海の海水などで手作り塩を作るのも良いですよね☆